2016年7月23日

世界産業分類基準(GICS)に不動産セクター誕生へ

GICS[MSCI]
世界産業分類基準(GICS)[economicwalker]

GICSとは?[投資信託の投信資料館]
1999年に米国の格付機関であるスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)と世界的金融グループのモルガン・スタンレー(MSCI)が共同で作成した産業分類「世界産業分類基準(Global Industry Classification Standard)」のことです。

GICSでは、世界中の産業を10のセクター(エネルギー、素材、資本財・サービス、一般消費財・サービス、生活必需品、ヘルスケア、金融、情報技術、電気通信サービス、公益事業)に分類しています。更に、このセクターを24の産業グループ、67の産業、156の産業サブグループに分類しています。この分類は、金融機関のみならず、国際標準として広く利用されています。
S&P500やMSCIワールド指数などのセクター分類のもとになっている世界産業分類基準。2016年8月に、金融セクターに含まれていた不動産がセクターへ昇格されるとのことです。

The New GICS Real Estate Sector   and S&P U.S. Benchmarks※PDF

S&P500指数の金融セクターの比率は2月末時点で15.6%。それが9月から金融セクターが12.7%、不動産セクター2.9%なると予測されています。不動産株セクターができると、銀行株や保険株を手放し、新たに不動産株を手当てする必要が出てきます。
トーマス・ボージャリアン「不動産関連で1000億ドル規模の買い需要がありそう。」

米国では不動産投資信託(REIT)が不動産株の一種とみなされ、S&P500種にも組み入れられている。恩恵をうけるのは時価総額の大きい米国REITが中心になりそう。GICSを基にした一部の指数には日本のREITも入っている。

via:米の株価指数、「不動産」セクター誕生へ[日経ヴェリタス]
日本のRIETにも少し影響があるのかもしれませんね。

--------------------------------------------------------------------------------------

■関連記事
S&P500指数とMSCI指数で不動産が新たなセクターとして分離(2016/6/13)
リート・不動産関連株式:GICSセクター分類の見直しが追い風に(2016/04/13)

2016年7月12日

国際仲裁裁判所、南シナ海の中国主張を認めず

毎日新聞
毎日新聞

日経新聞
朝日新聞

中国主張に法的根拠なし…南シナ海仲裁裁判(読売新聞)
フィリピンの主張をほぼ全面的に認め、「九段線」に「歴史的な権利を主張する法的根拠はない」とする判決を示した。



判決は、中国が人工島の造成を進める南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島に排他的経済水域(EEZ)や大陸棚は存在しないとの判断を示した。
フィリピンは中国が実効支配する南シナ海の岩礁について、「島」「岩」「低潮高地」のいずれに当たるか、判決での明確化を狙い国際仲裁裁判所へ告訴しました。

「岩」の場合は排他的経済水域(EEZ)の設定が不可能となるため、周辺海域での主権的権利を主張することはできなくなります。「低潮高地」であれば、領海もEEZも原則設定できず、中国による岩礁の軍事拠点化の正当性に疑問符が付き、「国連海洋法条約違反」として国際的に避難され、米軍が続ける「高校の自由」作戦に対する批判や、強引な資源開発がしづらくなります。

■参考リンク
南シナ海問題 仲裁裁判、フィリピンのねらい(NHK)
南シナ海問題 仲裁裁判、中国の主張は(NHK)